一度も同居したことがない夫婦間においても婚姻費用を支払う義務があるか?~東京高等裁判所令和4年10月13日決定~
一度も同居したことがない夫婦間においても婚姻費用を支払う義務があるか?~東京高等裁判所令和4年10月13日決定~ 弁護士 柳沢里美 はじめに 結婚すると、夫婦は婚姻関係に基づいて、お互いに協力して助け合う義務があるので、収入が多い(ある)方は、収入が少ない…
一度も同居したことがない夫婦間においても婚姻費用を支払う義務があるか?~東京高等裁判所令和4年10月13日決定~ 弁護士 柳沢里美 はじめに 結婚すると、夫婦は婚姻関係に基づいて、お互いに協力して助け合う義務があるので、収入が多い(ある)方は、収入が少ない…
成年年齢引下げによる影響 弁護士 柳沢里美 はじめに 民法の改正により、2022年4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。 民法の成年年齢には、①確定的に有効な法律行為(契約など)を単独で締結することができる年齢、②親権に服することが…
遺言が成立した日と異なる日付が記載された遺言の効力~最高裁判所令和3年1月18日判決~ 弁護士 柳沢里美 ■はじめに 自筆証書による遺言は,「遺言者がその全文,日付及び氏名を自署し,これに印を押さなければならない」と定められています(民法968条1項)。 …
特別寄与の制度~相続人以外の者の貢献が報われる?~ 弁護士 柳沢里美 ■はじめに 2018年に相続法が改正された際,相続人以外の親族の貢献を考慮する方策として,特別寄与の制度が新設されました。 この制度はすでに2019年7月から施行されています。 今回はこ…
民法改正により約款のルールが定められました 弁護士 柳沢里美 何かと社会不安が絶えず,落ち着かない2020年の春ですが,この4月から改正民法(債権法)が施行されました。 今回は,民法改正により新たに定められた「定型約款」について説明します。 ◆ 約款とは?…
強制執行による債権回収 弁護士 柳沢里美 会社も事業者も取引を行う中で,様々な契約により「債権」が発生します。 売買契約であれば取引先に対する売掛金債権,請負契約であれば注文者に対する報酬金支払請求権などです。 これら債権は,実際に債務者から回収をしなけれ…
性犯罪規定の刑法改正 弁護士 柳沢里美 少し前まで,某有名アイドルが起こした強制わいせつ事件が,連日ニュースに取り上げられていました。 飲酒が絡んでいたことや被害者が未成年であったことなどから,加害者である某アイドルに対しては,厳しい批判の意…
事件番号 弁護士 柳沢里美 今年も残すところあと少し。 毎年思うことですが,本当に一年はあっという間で,年々短く感じるようになっています。 訴訟を提起したり調停を申し立てたりすると,裁判所は事件毎に事件番号をつけます。 例えば,…
弁護士の手帳事情 弁護士 柳沢里美 弁護士専用の手帳が2種類あります。 「訟廷日誌」と「弁護士日誌」です。 いずれも一般的な手帳と異なり,弁護士が業務で使用するために事件の一覧を記入する頁があったり,日々のスケジュールを記入する頁にも時間の他…